真空鋳造法

品質トラブルの原因、鋳巣とは?

ダイカスト後の外観検査

 鋳巣とは、ダイカスト品の内部にある空洞を指します。

 ダイカストはその製造時に、高温の溶融金属を金型に流し込み、凝固させます。その過程で、(1)凝固が遅れた部分に発生する凝固収縮巣や、(2)高温の溶解技術に溶け込んだ空気が凝固時に放出されないために起きたブローホールが発生します。

一般に、鋳巣が起きてしまったものには、含浸処理を施すことで不要な空洞を塞ぎます。しかしながら、圧力部品や重要保安部品では、圧漏れ・水漏れ等のトラブルの原因になることがあります。

鋳巣の発生を叩く技術、それが真空鋳造法

真空鋳造法

 弊社では、鋳巣の発生そのものを防ぐ、鋳造時に真空鋳造法を採用しています。

 真空鋳造法とは、金型キャビティを真空引きで減圧し元々存在していた空気を減らしてしまう手法です。巻込み巣の基となるガスがすくないことにより、大幅な巻込み巣の改善できる他、充填の流れを素材するガスが極端に少なくなるため、湯回りが良くなるメリットもあります。

真空鋳造法の活用事例と品質向上

重要保安部品事例

 中小・中堅レベルのダイカストメーカーでは希少な技術ですが、自動車業界はもちろん、ポンプなどの産業用機械にも採用されています。

 現在、幅広い分野からの転注部品を受け付けており、健全な鋳造製品を出荷しています。

また、鋳造品質に対しては、X線透視検査に代表される品質保証も確立されており、自動車業界で培った高度なQCDを実現しています。

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